2011 INDYCAR 第10戦エドモントンDay2 プラクティス2 リポート：佐藤琢磨がトップタイムをマーク。コースコンディションが向上

第10戦エドモントン インディ
2011 IZOD INDYCAR SERIES R10 Edmonton Indy
Edmonton City Centre Airport

エドモントン・シティーセンター・エアポート
カナダ アルバータ州エドモントン

コースタイプ：ストリート
全長：2.256マイル（＝約3.631km）×90周

天候：快晴
気温：17℃
路面温度：25〜26℃

　プラクティス1から1時間ほどという短いインターバルを挟んで行われたプラクティス2、気温はほとんど上がらなかったが、路面温度は25℃まで上昇し、コース上の水もさらに少なくなっていた。コンディションは明らかに良くなっていたのだ。

　各チームとも初走行だったプラクティス1でコースの特徴を把握し、セッティングを調整、向上させて来た。インターバル中にインディライツの予選も行われ、プラクティス2はタイヤラバーがさらに乗った路面での戦いとなり、一気にラップタイムが縮められた。
　このセッションで最速タイムを出したのは、佐藤琢磨（KVレーシングテクノロジー・ロータス）だった。最終ラップとなる19周目に1分18秒9772をたたき出し、ダリオ・フランキッティ（チップ・ガナッシ・レーシング）をトップから2位へと押し出したのだった。セッション3番手は、プラクティス1でも6番手と好調だったEJ・ビソ（KVレーシングテクノロジー・ロータス）、4、5番手にはスコット・ディクソン（チップ・ガナッシ・レーシング）、ウィル・パワー（チーム・ペンスキー）がつけた。

　プラクティス1ではジェイムス・ヒンチクリフ（ニューマン・ハース・レーシング）がトップだったが、プラクティス2ではアレックス・タグリアーニ（サム・シュミット・モータースポーツ）が6番手につけた。カナダ出身ドライバーとしてベテランの“タグ”が存在をファンに強くアピールしたカタチだ。その一方で、ポール・トレイシー（ドラゴン・レーシング）はプラクティス1が23番手、プラクティス2も24番手と元気がない。トップとの差はプラクティス1で約1.7秒あり、それをプラクティス2で縮めはしたのだが、まだ約1.4秒もの差がある状況だ。
　ヒンチクリフはこのセッションでは11番手だったが、彼のチームメイト、オリオール・セルビア（ニューマン・ハース・レーシング）が7番手まで大きく浮上（プラクティス1では13番手）して来た。

　プラクティス1ではかなりの苦戦を強いられていたアンドレッティ・オートスポーツの4人の中からは、ストリートコースを得意とするライアン・ハンター-レイが9番手に食い込む好タイムを出して来た。しかし、まだ他の3人は厳しい状況を抜け出せていない。マイク・コンウェイが15番手、ダニカ・パトリックが16番手で、マルコ・アンドレッティは21番手とプラクティス1よりポジションは後退してしまった。タイムは1秒ほど縮めているが、ライバル勢の向上具合の方が大きいのだ。
　プラクティス1では23周、プラクティス2では24周が最多ラップだったが、この両方を記録したのがビットール・メイラ（AJ・フォイト・レーシング）だった。彼のポジションは、プラクティス1が10番手、プラクティス2が14番手だった。

　路面温度はまだ上昇する可能性がある。コース上の水溜りも、午後に雨が降ることはなさそうなので、さらに減るか、完全になくなるかのいずれかだろう。インディカーの予選前にはインディライツのレース（＝50周）も行われる。予選ではグリップの強いオルタネート（レッド）・タイヤも投入されるので、プラクティス2と比較して大幅なタイム向上がなされることだろう。