2011 INDYCAR 第10戦エドモントンDay2 プラクティス1 リポート：ガナッシとペンスキーが相変わらず好調。地元のルーキー、ヒンチクリフがトップタイムマークで会場が沸く

ジェイムス・ヒンチクリフ
Photo；INDYCAR（Chris Jones）

第10戦エドモントン インディ
2011 IZOD INDYCAR SERIES R10 Edmonton Indy
Edmonton City Centre Airport

エドモントン・シティーセンター・エアポート
カナダ アルバータ州エドモントン

コースタイプ：ストリート
全長：2.256マイル（＝約3.631km）×90周

天候：快晴
気温：13〜16℃
路面温度：18〜22℃

　空は快晴、しかし気温は13℃という寒い中でプラクティスは始まった。路面温度も走行開始時には18℃しかなかった。これではファイアストンタイヤも最大のパフォーマンスを発揮しにくい。しかし、気温は徐々に上昇、太陽が出ているおかげで、風は多少強いものが吹いているが、路面温度もプラクティスの間にジリジリと上がって行った。このままの天候が続けば、プラクティス2回目には更なる温度上昇が期待でき、午後3時半からの予選ではタイヤもフルに性能を発揮できる状況となるだろう。

　プラクティス1は予定より13分ほど遅れ、午前9時53分にスタートした。
　最速タイムをセッション終了間際に出したのは、なんとルーキーのジェイムス・ヒンチクリフ（ニューマン・ハース・レーシング）だった。セッション開始直後にスピンして唯一のフルコースコーションを出したヒンチクリフだったが、最後の最後でトップに立つタイムをマークしてみせ、母国カナダのファンを喜ばせた。出走26台中で唯一1分20秒を切る1分19秒9036という素晴らしいタイムでもあった。

　2番手はヒンチクリフと0.00986秒差の1分20秒0022がベストだったダリオ・フランキッティ（チップ・ガナッシ・レーシング）、3番手以下にはウィル・パワー（チーム・ペンスキー）＝1分20秒0186、スコット・ディクソン（チップ・ガナッシ・レーシング）＝1分20秒0362、ライアン・ブリスコー（チーム・ペンスキー）＝1分20秒0489と二強ドライバーたちが並んだ。
　EJ・ビソ（KVレーシングテクノロジー・ロータス）が6番手と奮闘。ジャスティン・ウィルソン（ドレイヤー＆レインボールド・レーシング）が7番手、エリオ・カストロネベス（チーム・ペンスキー）は8番手だった。このカストロネベスのタイムがトップから僅かに0.2257秒遅れなのだから、競争の熾烈さはかなりのものがある。

　佐藤琢磨（KVレーシングテクノロジー・ロータス）は45分間のセッションで2セットのタイヤを投入した。走行周回数は20周だったが、そのうちのほとんどを1セット目で走行。プラクティス終了間際にフレッシュタイヤでコースインしたが、もう残り時間は少なく、トラフィックにも遭遇したためにタイム更新を果たせなかった。ベストは1セット目のタイヤで11周目に記録した1分20秒2867。ポジションは12番手だった。チームメイトはビソが6番手のタイムを1セット目のタイヤで記録し、カナーンは2セット目を投入したセッション終盤に9番手に食い込む1分20秒2532をマークした。

　ヒンチクリフのトップタイム記録は驚きだったが、ガナッシ対ペンスキーがトップ争いの中心であることはエドモントンに来ても変わらないようだ。苦戦をしているのはアンドレッティ・オートスポーツ。ライアン・ハンター-レイの15番手がベストで、マイク・コンウェイが18番手、マルコ・アンドレッティが19番手、ダニカ・パトリックが20番手と4人揃って低迷している。