2011 INDYCAR 第10戦エドモントンDay1：盛況26台エントリーにパッシングが楽しみの新レイアウト……そんな期待に水を差した雨。金曜日の走行は中止に

水たまりで遊ぶシモーナ・デ・シルベストロ
Photo：INDYCAR（Shawn Gritzmacher）

　エドモントン・インディへのエントリーは26台。去年はトロントと2週連続開催だったが、今年は間に1週間のインターバルが入った。それでもホンダ・トロント・インディとまったく同じ顔触れがエドモントに出場して来ている。

　実際にサーキットに来て見ると、新レイアウトのひとつの魅力がより明らかになった。オーバーテイクポイントの多さだ。確実に3つはある。中でも一番のものは、長〜いメインストレートエンドのターン1。左90°（……か、それ以上）のコーナーは最高速からのフルブレーキングになり、ランオフエリアもまずまず大きいので、豪快なバトルが見られることとなりそうだ。しかも、ここは聳え立つような巨大グランドスタンドに囲まれている。大歓声の中で多くのパッシングが実現されるのは楽しみだ。テレビのカメラアングルもバラエティがありそうなので、期待したい。
　次のポイントは、ヘアピン状の最終コーナーであるターン13への進入。そこへと繋がるターン11、ターン12は左＆右とタイトにコーナリングする必要があって、そこからストレートへの加速をスムーズに行えないと、ターン13はヘアピン状でハードブレーキングが必要だから後続に並びかけられてしまう。
　第3のパッシングスポットは、ターン5。こちらもヘアピンなので、ターン1で抜かれた相手を抜き返す……といったシーンも見られそうだ。

　……などどワクワクしたいたが、雨は全然止む様子を見せず、午前11時15分開始予定だったプラクティスは午後2時15分へと延期された。それが実現しないとなると、今度は夕方4時開始へと引き伸ばされた。しかし、無情にも雨は降り続け、走行ナシとなってしまった。
　金曜日の走行ゼロを受けて新たに組まれた明日のスケジュールは、45分間のプラクティスが2回と予選。プラクティス1は午前9時40分からで、プラクティス2は午前11時25分開始の予定。予選はテレビでのライブ中継があるので、元からの予定通りに午後3時30分から行われる。

「新しいコースだけに、走れないことはもどかしかった。ファンが歩き回っているのを見ると、走れないことをさらにもどかしいと感じた」とポイントリーダーのダリオ・フランキッティ（チップ・ガナッシ・レーシング）は話し、ポイント2位のウィル・パワー（チーム・ペンスキー）は、「ファンにとっては残念な1日となってしまった。大勢のファンが雨にも拘らずサーキットに足を運んでくれていたが、不運なことにインディカーの走るところを一切見ることができなかった。しかし、決勝日の予報は晴れとなっている。それは重要なことだと思う。僕としても今日、是非とも走りたかったが、明日まで待たねばならない。これで明日のプラクティスの重要性が一気に高まった。新コースだけに、走り出しから何を行うか、効果的に時間を使わねばならない」と語った。