2011年6月4日土曜日

2011 INDYCARシリーズ レースアナリシス R5 インディ500 その6:今大会のフィニッシュに関する皆さんのご意見、ありがとうございます。

 世界最大のレース=インディ500、世界一の伝統を誇る100周年、そしてインディならではの劇的なフィニッシュ……ということで、非常に反響は大きかった。嬉しいことです。
 皆さんからコメントも頂きました。ありがとうございました。
Photo:INDYCAR

 それらに対する返答もできる限りの範囲でですが、用意しました(いただいたコメントへ返答をつけています)。それを前の掲載ページに戻って読んでいただくのも大変なので、ひとつにまとめましたので、ご覧ください。(文面はコメントへつけた返事と同内容です。また、同様のコメントをtwitterでもいただきましたが、ご質問の文章は代表してサイトへのコメントから掲載をしました)

●Kou さんからのコメント...
 この話はGAORAでの放送でも解説の松浦さんが言っていたのですが、
 インディのイエローって、イエローの原因となったクラッシュしたマシンも追い越し禁止なのですか?
 ヒルデブランドはクラッシュしたあともかなりのスピードで壁を擦っていったので、こういう話が出るのだと思いますが、もっと減速していても追い越し禁止なんでしょうかね。

●匿名さんのコメント...
 初めてコメントさせていただきます。
 私は素人なので詳しいレギュレーションは把握していませんが、今回のウェルドンの追い抜きはたとえイエロー提示後だったとしても許されていたと考えています。
 アマノさんは、2002年の出来事を例に挙げておられますが、これと今回の事故とでは大きな違いがあります。
 それは「オーバーテイクされた車がそのコーションの当事者だったか」ということです。
 基本的にフルコースコーションが出れば全車追い抜き禁止になりますが「事故車、もしくはトラブルでレーシングスピードを保てなくなった車」を追い越していけないということはありませんよね。
 今回ヒルデブランドはコーションの当事者ですので
 「事故車、もしくはトラブルでレーシングスピードを保てなくなった車」にあてはめられます。
 ということはウェルドンはイエロー中であろうが、ヒルデブランドをオーバーテイクすることは許可されるということにはならないでしょうか?
 あくまで素人の考えたことですが。

●匿名さんのコメント...
 かなり微妙ですね、Jrはクラッシュして惰性でゴールした訳だし、Danはただ自分のペースで走行してただけでしょう。
 この辺はルールブックに明確に記載するべきだし、改めてインディのいい加減さが露呈した感がある。
 02年の時もひどい物でしたが、もし競技委員長がBB?ならすぐさま辞めて貰いたい。

ーー皆さん、ご意見ありがとうございます。
 イエロー中にパスしていいマシンは、コース上に止まっているものと、十分なスピードが出せないことをオフィシャルに伝え、さらに、メインストレート上で「パスしてくれ」と他のドライバーに指示を出しているマシンとインディカーでは規定され、「イエローを起こした張本人(今回のJR・ヒルデブランド)はパスしてもいい」というルールも、「スピードを落としているマシン(今回のチャーリー・キンボール)は抜いてよい」というルールもないはずです。

 レーシングスピードであったか否か、その判定は難しい、もしくは不可能です。大幅減速していても、「私はレースをしていた」と本人が主張すれば、それはレーシングスピードと捉えられ得るからです。

 今年の場合、イエローが出されなかったからウェルドンのパスは可能でした。減速しなかったと問題視されることもありませんでした。では、イエローになっていたのにパスをしていたらどうなっていたでしょう? ルールに従って減速をしなかったためにパスは可能となるワケです。危険行為の末の逆転は果たして許されたでしょうか?

 2002年と今回とで確かに状況は違っていますが、ルールの施行が不確かだという点で共通しています。ヒルデブランドのアクシデントはマシンの破片を広範囲に飛び散らせ、オイルやフルードも撒き、ターン4とストレートを危険なコンディションに変えました。間違いなくイエローを即座に出すべき状況だったと思います。2002年は「アクシデント直後にイエローになった」というのが主催者側の主張で、ポール・トレイシーのオーバーテイクは無効とされました。ところが、今年はアクシデント発生から数秒も経ってイエローが出されました。ここに大きな問題はあると思います。

 以上です。
「毎回即座に!」というワケには正直できないかと思います。申し訳ないですが……。しかし、皆さんの気になる疑問にはできる限り、タイミングを作ってお応えをして行こうと考えています。

関連記事:
2011 INDYCARシリーズ レースアナリシス R5 インディ500 その4:ウェルドンとヒルデブランド、どちらが勝利に相応しい?
http://www.indy-amano.com/2011/06/2011-indycarr55004.html


2011 INDYCARシリーズ レースアナリシス R5 インディ500 その3:アクシデント発生なら即座にフルコースコーション、のはずが…… ”
http://www.indy-amano.com/2011/06/2011-indycarr5-i500-3.html

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