信じられないような展開で2005年以来2度目のインディ優勝を飾ったウェルドン。レギュラーシートを失った今年、スポット参戦、初レースでの快挙だ。 Photo:Naoki Shigenobu |
100周年を迎えたインディ500は、好天にも恵まれて例年以上の大観衆を集めて行われた。
2列のリスタートも大きな問題は発生させることはなかった。
レース終盤になってアクシデントが重なり、ピットタイミングがチームによって変わる展開となった。ベストの作戦を選んだのはパンサー・レーシングだった。ダニカ・パトリック(アンドレッティ・オートスポート)、バートラン・バゲット(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング)は、トップに立ったが燃料が持たずにピットへと姿を消した。ルーキーのJR・ヒルデブランドは、かくして198周目にトップに躍り出た。もう残りは2周。彼の優勝はほぼ間違いなかった。
しかし、彼は最終ラップの最終コーナーでクラッシュした。急速に追いついた周回遅れをアウト側からパスしようとしたところ、タイヤかすに乗って壁に突っ込んだのだ。
当たった角度も良かったのか、ヒルデブランドのマシンは壁に激突した後もストレート上を進み続けた。火花を散らしながら彼のマシンはゴールを目指した。
こんな劇画のようなフィニッシュがあっていいのか! というシーンだった。
ゴールラインに到達したことで、優勝はヒルデブランドのものと思われた。しかし、大きく失速していた彼のマシンの横をダン・ウェルドン(ブライアン・ハータ・オートスポート・ウィズ・カーブ/アガジェニアン)がすり抜けていた。スポット参戦のブライアン・ハータ・オートスポート・ウィズ・カーブ/アガジェニアンという小さなチームが、100周年レースのウィナーとなった。ウェルドンにとっては、これがインディ500での2勝目となった。
ルーキーの初出場初優勝という快挙を達成目前でヒルデブランドは逸した。クラッシュした惰力で、かろうじて2位フィニッシュという、新たな伝説が生まれた。 Photo:Naoki Shigenobu |
なんとドラマチックなフィニッシュ。
返信削除最終ラップ最終コーナーでクラッシュとは、悔やんでも悔やみきれないでしょうね。
しかし、ウェルドンは何か持ってますね。
Sokuramochi さん、すごいレースでした。ヒルデブランド側から見ても、ウェルドン側から見ても、結末は正反対ですがドラマチックな展開でしたね。(更新係)
返信削除