2011年5月20日金曜日

2011 INDYCAR 佐藤琢磨コメント 31 R5 インディ500 Day6 プラクティス6 「今日は車の土台作りから初めて、さらに一歩進んでいろいろなことが試せました。明日はロングランをやりたい」

Photo:Naoki Shigenobu 
Day6 5月19日
プラクティス6 39秒9453  225.308mph(=約362.521km/h) 66周走行


主に決勝用セッティングを試し、タイムは19番手
走行しない日が2日続いたが、木曜日になってようやくフルに1日走れる日が再びやってきた。40台が走り、佐藤琢磨(KVレーシング・テクノロジー・ロータス)はその中の19番手につけた。誰がどんなプログラムをこなしているのか、どの程度まで予選を意識したセッティングとしているのかといった詳細は不明だ。最速ランナーとなったウィル・パワーは、「今日のスピードが現時点でのチームやドライバーの実力をそのまま現したものにはなっていない」と話していた。決勝用セッティングを主に行いながら、予選用セッティングも試したという琢磨陣営とすれば、19番手というのは想定より低いポジションだ。マシンの仕上がりが思うように進んでいないということなのだろうか? 





Photo:Naoki Shigenobu
「単独走行とトラフィックに入ったときの差がまだ大きいです」

Jack Amano(以下――):今日は結構走れたんじゃないですか?

佐藤琢磨:そうですね。ようやくまともに周回を重ねることができましたね。今日はいろいろなことを試せたかな?

――最後の走行はあまり良くないように見えていましたが、その前までは順調に進んでいたようでしたね?

佐藤琢磨:うん、そうですね。単独走行でのバランスとスピードの合わせ方っていうのは、かなり色んなことができたし、順調にセットアップを進められたんで、それなりに方向性というか手応えは掴めました。

――予選と決勝、両方に向けてセッティングを詰めてってるってことなんだと思いますが……。

佐藤琢磨:予選に向けて……というか本当に僕らとしては土台作りをやって、そこから一歩前に行って、ハンドリングを気温とかコンディションに合わせたものにして行くってことをやってました。ウィングもかなりいろんなレベルを試して、クォリファイトリムもやったし、そういう意味では結構充実してましたね。レースシミュレーションみたいのもできました。明日の朝、またいっぱい走ると思います。単独でもいいから、とにかく色んなこをやるっていうのが今日でした。5周以上計測するラップがある走りは、インディ始まってからずっとやってませんでしたから、明日はロングランをやりたい。その中でいろんなツールを試したりもしたかったんですけど、単独で走っている時と、トラフィックに入った時の差が大き過ぎて、ちょっとまともに前の車にくっつくことができませんでしたね。

――トラフィックの中で安定しつつ、スピードを高くしたいということですよね?

佐藤琢磨:もちろん、もちろん。でも、ちょっとそのギャップが大きいかったので、課題はすごく大きなものになりましたね。

――それって琢磨選手としては意外な展開だったわけですね?

佐藤琢磨:はい。「えっ!? そんなだったんだ」って感じです。

――去年と今年でクルマはかなり違ってるんですか?

佐藤琢磨:コンディションが大きく違ってるんで……。クルマはもちろん、多少はスピードアップをしてますけど、基本的なセットアップのやり方とか、わかってきた分だけ変わっているってところもあります。

――去年の続きって感じの戦い方になってるところもあるんですよね?

佐藤琢磨:最初は続きで始めてますからね。

――予選前に走れるのは明日と、予選当日だけとなりましたが、今の自分たちの置かれている状況はどんな感じでしょう?

佐藤琢磨:午後の終わりの方まではすごく良い感じでしたね。予選トリムに関しては、ある程度良いところまで行けてると思いますね。課題はレース用セッティングです。トラフィックのあるなしでマシンが豹変してしまってますから。明日の走行開始直後はみんなが走ると思うので、その中、つまりトラフィックの中でどれぐらい走れるかが重要ですね。今日、最後に走ったデータっていうのは、すごく貴重なので、それを見直したいですね。

Photo:Naoki Shigenobu
まずは予選トップ9を狙い、レース重視のプログラムはその後

――予選ではトップ9がポールポジションを1時間半に渡って競い合うっていう新ルールになってますが、トップ9を狙うって作戦と、レース重視に専念てパターンがあると思います。どうでしょう? 両者で作戦的な部分は違ってくると思うんですが?

佐藤琢磨:予選に向けては、レースのコトを考えてる人っていうのは誰もいないですよ。みんながトップ9を目指して、そこに入るために純粋にスピードを上げていく。誰も両方っていうのは考えないですね。

――そういうものですか?

佐藤琢磨:そういうもんですよ。

――予選でトップ9に入るのは無理だけれど、予選通過は大丈夫そうっていう人たちは決勝重視で行くことも考えられると思うんですが?

佐藤琢磨:まぁ、どんなに頑張ってもトップ9に入れないっていう状況であれば、ある程度のスピードアップをして、予選を通過するっていうことが目標になりますけどね。自分たちとしては、まずはトップ9を狙って、その後はレース重視でってプログラムとする予定です。もうプラクティスする時間はあんまり残されていないんでね、みんな明日の走行で予選トリムに移行して行くってコトだと思います。夕方にまたレース用セットアップに戻るって可能性もあります。

――明日、最後のプラクティスデイは予選と決勝の両方のセッティングをトライして予選日を迎える、と。

佐藤琢磨:そうですね。これまで雨で走行のできない日が重なった。だから自分たちは幾つかのプログラムをスキップして来てたり、本当ならひとつずつテストしたいものを、他のものと併せてやったりしてるので、そこらへんがうまくいってる場合はいいんですが、今日の最後みたいに予想と違った動きをした時には確認をするための時間が少ないですよね。

――明日が最初の大きな勝負ということですね。活躍を期待しています。頑張ってください。

佐藤琢磨:はい、頑張ります。

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