2011年5月15日日曜日

2011 INDYCAR 佐藤琢磨コメント27:R5インディ500 Day1 プラクティス1・「トーマスとはイギリス時代からの付き合い。また一緒に走れるのは凄く嬉しい」

第5戦 第95回インディアナポリス500マイルレース
Round 5 Indianapolis 500 mile Race

Indianapolis Motor Speedway
インディアナポリス・モーター・スピードウェイ
インディアナ州 インディアナポリス
全長:2.5マイル(=約4.023km)×200周
コースタイプ:オーバル

Practice 1 5月14日
プラクティス1 20位 40秒7455 合計23周走行
天候:晴れのち雨
気温:20〜25℃
路面温度:最高35度
インディ500はKVレーシングの一員として戦うトーマス・シェクター
Photo:INDYCAR(Bret Kelley)
 100周年を迎えるインディ500は、木曜にルーキー・オリエンテーションが行われ、今日から公式プラクティスが始まった。
 正午の予定だった走行開始は、雨水がコース上に漏れ出したために15分遅れとなった。そして、雨による中断を重ね、予定の午後6時より30分以上前の5時24分に、やはり雨のために走行終了となった。走れた時間はトータルしても2時間半ぐらいで、木曜に走っているチーム以外は、インディ用に組み上げて来たマシンをシェイクダウンした程度で走行終了というところがほとんどだった。

 佐藤琢磨は23周を走行し、その8周目に今日の自己ベストとなる40秒7455=平均時速220.883マイルをマークした。これは今日の20番手のタイム。今年のインディ500もKVレーシングテクノロジーは4台で戦う。レギュラーの3台、琢磨、トニー・カナーン、EJ・ビソに加えて、スポット参戦のトーマス・シェクターが走るのだ。チームのガレージはガソリン・アレーと呼ばれる大きなガレージエリアのど真ん中で、4台とそれぞれのスペア・カー、さらにはチーム全体として使うガレージも確保されている。

Jack AMANO(以下——)いよいよ始まりましたね。今日は走行1日目、どんなプログラムで、どういった成果があったのでしょう?

佐藤琢磨:今日はシェイクダウン的な要素が強かったですね。今季初のオーバルで、事前テストが一切なかったですから。これまではロードカーをずっと使ってて、オーバルのクルマは冬の間から準備を進めていたので、それを今日シェイクダウンして、すべてが狙い通りに機能しているか、動いているかどうかを確認するというのが目的でした。でも、天候がね、今日の午後、それから明日が雨という予報で、あさってもあまり芳しくないので、少しセッティングのプログラムをスタートさせたんですけどね、雨で途中で終わってしまいました。

——インディ500用のマシンは、このレースだけに向けて時間をかけて用意をします。少し他のレースと違っていますね。今年のKVレーシングテクノロジー・ロータスのマシンには、そうした特別なものが感じられるのですか?

佐藤琢磨:格段に良くなってますね。自分自身の準備っていう意味でも全然違う。週末というか、レースまでの時間にどういう風にものごとが動いて行くのか、レースがどうなのかっていうのがわかるので、それに向けて少しずつ造り上げて行くっていう感じがわかるんですよね。それプラス、クルマも違う。去年は本当に、1台だけを走らせていたチームが突然3台体制なったということで、色んな部分でやっぱり不具合があったんですよね。準備の面でも、エンジニアリングサイドからみても満足なクルマっていうものを準備できなかったと感じていたんです。
 そういう意味で今年は、しっかりと準備ができていると思います。今のKVレーシングテクノロジーが持っているすべてのリソースを注ぎ込んでクルマを造り上げることができたっていうね。それはもう見た目からして違うし、エンジニアたちの顔見ても違うし、まとまり感を見ても違います。去年から進歩したなっていう感じを受けてます。

——去年1回経験しているので、今日のように雨が降っても、イライラしたりっていうのは少ないですか?

佐藤琢磨:焦り感ていう意味ではそうですね。去年も天候は悪かった。自分としては、ほとんどトラフィックで走れないって状況が続いたりして、結構ヤキモキしてましたね。今年も今日みたいな感じが予選までずっと続いて……とかだと困るんだけども、少なくとも今日は、走行1日目にはシェイクダウンというノルマを達成できたってところです。まぁ、プログラムを順調にこなせてるんで、そんなに焦ってはいないですね。

——トーマス・シェクターを加えての4台体制ですが、その点でもチームは去年より進化をしているのでしょうか?

佐藤琢磨:それは凄くしてますね。チーム内で協力してます。トーマスの加入も大きいですよ。彼とは昔からの付き合いなんですよ。イギリスF3の前のフォーミュラ・オペルで一緒で、F3の1年目の2000年もライバルだった。彼とまた走れるっていうのは凄く嬉しいですね。その彼が今年でインディ500は10回目だっていうから、凄いなって思った。インディでは大先輩になってるわけだから、TK(トニー・カナーン)とふたり、経験豊富な彼らが持ってくる情報って凄く大きいので、それをうまくチームとして活かせればって思ってます。

——明日からのプログラムは、どういうものになっているんですか?

佐藤琢磨:トーマスも入れた4人で完全に情報をシェアしてセッティングを進めて行きます。それぞれのドライバーがどういったプログラムで進んで行くのかもすでに決まっています。今日はこれからドライバー全員を集めてのブリーフィングを行いますが、一昨日も全ドライバーと全エンジニアが集まって大分話し合ったし、チームは凄くいい感じになっています。

——明るい、いいキャラクターのドライバーが4人集まりましたね?

佐藤琢磨:そうですね、結構みんなイケイケでね。シッカリと経験を積んだドライバーがいるので、安心して、信頼して一緒に戦って行けると感じてます。TKとトーマスは僕が知らないこともたくさん知っているんで、僕にとっても凄く刺激になってます。

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