INDYCAR25戦目での初優勝は堂々たる内容であった。Photo:INDYCAR(LAT) |
予選3位からピットミスで一時は21位まで後退
予選3位からそのポジションを保っていたマイク・コンウェイ(アンドレッティ・オートスポート)は、1回目のフルコース・コーション中のピットストップでミスがあり、21位まで後退した。
ここで大幅に順位を落としたので、チームはコーションが解ける前にもう一度彼をピットインさせた。そのおかげでコンウェイの第2スティントを幾分長くすることができ、その差が後に大きくものをいうことになった。
66周目、中団の11位で迎えた2回目のリスタート
中盤のコンウェイは、完全に集団の中に埋もれていて、85周のレースの66周目に切られたスタートでも、まだ11位にいた。
ここでウィル・パワー(チーム・ペンスキー)とエリオ・カストロネベス(チーム・ペンスキー)が接触し、スピン。スコット・ディクソン(チップ・ガナッシ・レーシング)が巻き添えでサスペンションを傷め、 オリオール・セルビア(ニューマン・ハース・レーシング)もクラッシュを避けて順位を大きく落とした。そして、コンウェイは5位まで一気に浮上した。
Photo:INDYCAR(LAT) |
71周目、コンウェイはルーキーのジェイムズ・ヒンチクリフ(ニューマン・ハース・レーシング)、アレックス・タグリアーニ(サム・シュミット・モータースポーツ)、そしてダリオ・フランキッティ(チップ・ガナッシ・レーシング)をパス。その次の周にはブリスコーをも軽々と抜き去った。
あの衝撃的速さはいったい……。「レッド(ソフトタイプ)を履いたら、一気にハンドリングが向上」とコンウェイはレース後にサラリと語っていた。「グリップがバッチリあった。ダリオもライアンもタイヤの温度を上がらなかったのか、グリップが足りてない感じだった」とも。
ブリスコーは、「リスタート時にタイヤかすを拾ったんだと思う。タイヤのフィーリングが本来のものになるまで6~7周かかかった。コンウェイはタイヤをクリーンに保ったままリスタートを切ったということだと思う」とコメント。フランキッティはブリスコーのドラフティングに入って走ったため、同じくタイヤかすを拾っていた可能性があるようだ。
コンウェイとパワーとの直接対決は見られなかった。ライアン・ハンター-レイとのチームメイト対決も実現はしなかった。しかし、コンウェイのキャリア初優勝は、フランキッティとブリスコーという強敵をパスし、彼らを突き放して達成された。堂々たる勝利だった。
アンドレッティ・オートスポーツ、新たなロングビーチ伝説の誕生
それにしても、去年はハンター-レイがアンドレッティ・オートスポートへ来て最初のロングビーチで優勝し、マイケル・アンドレッティがチームの単独オーナーとなって初めての勝利が記録された。 そして今年は、コンウェイがハンター-レイとまったく同じようにアンドレッティ・オートスポートでの初ロングビーチで勝利を飾った。マイケルが初勝利を飾ったのもロングビーチで、それは86年のことだった。
Photo:INDYCAR(Chris Jones) |
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