2011年4月13日水曜日

2011 INDYCAR R2 バーバー・モータースポーツ・パーク レースアナリシス3 「速さと燃費を両立させるトップドライバーたちの実力」

トップを走りながら燃費セーブもしていたパワー

 レースは今年も90周。満タンで30周を走れればピットストップ2回でゴールまで走れる計算だった。去年のレースでは、燃費に気を配っていないと満タンで30周を走るのが難しい状況となっていた。しかし、今年はアクシデント多発=フルコースコーション多発だったから、燃費がかなり厳しい……という話には一切ならなかった。
 優勝したウィル・パワー(チーム・ペンスキー)は、一度もトップを明け渡さない走りを見せながら、同時に燃費セーブもしていた。彼が最初のスティントを終えてグリーンフラッグ下でピットに向かったのは、31周目のことだった。2位を走っていたライアン・ブリスコー(チーム・ペンスキー)は、それより3周も早い28周目にピットインしていた。

チップ・ガナッシのふたりもパワーと同等の燃費を達成

 パワーと同じだけの好燃料を実現したのは、予選3位でレースでも3位を走行していたスコット・ディクソン(チップ・ガナッシ・レーシング)と、ダリオ・フランキッティ(チップ・ガナッシ・レーシング)の2人だけだった。フランキッティは予選でトップ6に入れず――ショックを受けたことでしょう――7位スタートだったが、リスタート1回目で5位にジャンプ。1回目のピットストップを終えるとブリスコーの後ろの4位までポジションを上げていた。
表彰台に立った3人の実力が光った一戦だった。Photo:INDYCAR(LAT)
 結局レースはパワーが逃げ切り、ディクソンは2位。ブリスコーはクラッシュし、フランキッティが3位でゴールした。今回明らかになったのは、トップ3でフィニッシュした実力者たちは、燃費という要素でもライバル勢に対してアドバンテージを持っていること。速く走れる上に燃費を稼ぐノウハウも持っているのだから、彼らを打ち負かすのはそうそう容易ではない。

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