昨年、混乱のサンパウロを制してから、ウィル・パワーの快進撃が始まったのだ。 Photo:INDYCAR(Ron McQeeney) |
ツルツルの公道路面でスケジュールは混乱
去年のサンパウロは初めての開催で、開幕戦だった。
プラクティスの始まる前日まで大量のクルマが走っていた道をバックストレッチとするコースに24台のインディカーが走り始めると、路面に異常なほどにバンピーな部分と、滑りやすいを通り越し、もはや全然グリップしない場所があることが判明した。ドライバーたちの意見も聞いた結果、もっと走り込みが必要との考えに達して土曜日午後の予選はレースデイの朝へと延期された。
その晩の突貫工事によってサンバ会場のツルツルな路面はタイヤがグリップするように削られ、大きな凹凸は滑らかにされた。何とかレースを戦えるコンディションは確保されたのだ。
佐藤琢磨は初インディカーで予選10位を獲得
4回目のプラクティスを行った後の予選、ポールポジションはダリオ・フランキッティ(チップ・ガナッシ・レーシング)が獲得。予選2位はアレックス・タグリアーニ(ファスト・レーシング=現サム・シュミット・モータースポーツ)だった。佐藤琢磨(KVレーシング・テクノロジー)はインディカー・デビューの予選を10位で終えていた。オープンテストでしかインディカーを走らせていないことを考えると、とても素晴らしいパフォーマンスだ。
マルチクラッシュで幕を開け、さらに途中豪雨
スタート前に雨が降ったが、レースはドライコンディションに戻って始まった。サンバ会場のスタンドには観客がギッシリ。強い日差しが照りつける中、初開催のサンパウロ戦は大成功となった。
ローリングスタートが切られてインディカーがターン1へと向かうと、削った路面のダストがもうもうと舞い上がった。シケイン状のコーナーへと殺到するマシン郡の中でエリオ・カストロネベス(チーム・ペンスキー)、琢磨、マルコ・アンドレッティ(アンドレッティ・オートスポート)、マリオ・モラエス(KVレーシング・テクノロジー)らが多重クラッシュを起こした。
予選10位につけながら、0周リタイヤという苦いインディカーデビューを喫した……。 Photo/Naoki Shigenobu |
レースは2時間ルールの適用によって75周の予定が61周でチェッカードフラッグに。ブラジル人のビットール・メイラ(AJ・フォイト・レーシング゙)が3位で表彰台に上る大殊勲を挙げ、4位もブラジルのラファエル・マトス(ド・フェラン・ドラゴン・レーシング)のものとなった。日本勢は武藤英紀(ニューマン・ハース・レーシング)が20位でゴール。琢磨は0周リタイアで22位にランクされた。
気になるのはやはり今年の路面コンディション
今年のコースはどんなコンディションなのか? レイアウトは変わらないが、路面は新しくされているということで、去年とは大きく違っている可能性が高い。雨はプラクティスや予選、そして決勝の間に降るのだろうか? まだまだ未知の部分が多いサンパウロのコースだけに、新たな勝者が生まれる可能性も十分にある。
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http://www.indy-amano.com/2011/04/2011-indycar-42010.html
タイヤに関する事前情報●2011 INDYCARレースプレビュー R4 イタイパバ・サン・パウロ・インディ300 タイヤ DATA
http://www.indy-amano.com/2011/04/2011-indycar-r4-300-data.html
本日・明日のレーススケジュール●2011 INDYCARレースプレビュー(日本時間入りレーススケジュール) R4 イタイパバ・サン・パウロ・インディ300 DATA
http://www.indy-amano.com/2011/04/2011-indycar-r4-300data-2011.html
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