2011年4月15日金曜日

2011 INDYCAR シリーズ 大会プレビュー 第3戦ロングビーチ:プレイバック2010「あまりにも苦しいレースだったけど、ひとつの週末をコンプリートできた実感はあります」

Photo:INDYCAR(Richard Dowdy)
ハンター-レイがレースをコントロール

昨年、4月18日にシリーズ第4戦として行われたトヨタ・グランプリ・オフ・ロングビーチ。
ポールポジションは第2戦から3戦連続でウィル・パワー(チーム・ペンスキー)が獲得した。第1ラウンドをブラック(ハードタイプ)使用でクリアし、ファイナルラウンドにフレッシュなレッド(ソフトタイプ)を投入する余裕の戦いぶりによる予選制覇だった。
しかし、レース最速はライアン・ハンター-レイ(アンドレッティ・オートスポート)だった。レース序盤にパワーをパスしてトップに躍り出た彼は、そのままゴールまで悠々と走り切り、2位に5秒以上の大差をつける見事な勝利を飾った。2009年にはビジョン・レーシングとAJ・フォイト・レーシングで走っていたハンター-レイ。彼はアンドレッティ・オートスポート入りして初めてのレースだったサンパウロで2位フィニッシュを果たし、4戦目にして早くも優勝をチームにもたらした。単独オーナーとなったばかりのマイケル・アンドレッティにとっても、非常に嬉しい記念すべき勝利となった。
2位はジャスティン・ウィルソン(ドレイヤー&レインボールド・レーシング)。彼もチーム移籍組だ。第2戦セント・ピータースバーグですでに2位フィニッシュを1回達成しているウィルソンは、ロングビーチでは予選3位からパワーをパスして2位入賞を果たした。

決勝前ウォームアップでセッティングを解決した琢磨

佐藤琢磨(KVレーシング・テクノロジー)にとってのロングビーチは、ストリートでの3戦目だった。サンパウロが予選10位、セント・ピータースバーグが予選11位で、バーバーは常設ロードコースだが、予選で6位に食い込んだ。ロングビーチでは、ストリートでも予選ファイナルに進む活躍が期待されたが、結果はその逆で、予選第1ラウンド敗退の19位となった。プラクティスからグリップの獲得に苦しみ続けていたのだ。
それでも琢磨は、最終プラクティスとなる決勝日朝のウォームアップセッションでマシンセッティングの向上を成し遂げた。
後方グリッドだった上にスタートで順位を落とした琢磨は、遅いマシンに引っかかった状態が長く続いて大きくタイムロス。1回目のピットストップを大幅に早めるなど、作戦を切り替えることもトライすべきだったが、燃費など様々な要素を検討したチームはトップグループとほぼ同じタイミングでピットする作戦を選んだ。
悪い時は悪いことが重なるもので、琢磨は1回目のピットストップの後にコールドタイヤのアレックス・ロイド(デイル・コイン・レーシング)にヒットされる不運に見舞われ、18位でゴールすることとなった。琢磨のチームメイト2人は、マリオ・モラエスが予選15位から6位でゴールし、EJ・ビソは予選17位から15位でのフィニッシュだった。モラエスはスタートでポジションを上げ、序盤のバトルでさらに上位へ進出。ピットストップでもさらにポジション・アップに成功していた。

Photo:INDYCAR(Ron McQeeney)
やや精彩を欠いたチップ・ガナッシ勢


去年のロングビーチでは、ダリオ・フランキッティ(チップ・ガナッシ・レーシング)が予選12位、決勝も12位と振るわなかった。スコット・ディクソン(チップ・ガナッシ・レーシング)も予選までは苦戦。しかし、8位からスタートしたディクソンの方は、エリオ・カストロネベス(チーム・ペンスキー)、ライアン・ブリスコー(チーム・ペンスキー)、トニー・カナーン(アンドレッティ・オートスポート)といった強豪とバトルした末に4位でゴールした。

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