Round 2 Barber Motorsports Park
Honda Indy Grand Prix of Alabama
バーバー・モータースポーツパーク
アラバマ州バーミンガム
全長:2.38マイル(=約3.83km)×90周
コースタイプ:ロード
Race Day
4月10日 決勝 16位フィニッシュ 2時間15分55秒1242
オーバーテイクを重ねるも、アクシデントもあり16位に
11位スタートから一旦順位を下げた佐藤琢磨だったが、タイヤが磨耗してきてペースの落ちるマシンが現れ始めると、攻勢に出てポジションアップを開始した。しかし、ここでエリオ・カストロネベスと接触。これで順位を大きく落とした琢磨だったが、レース中盤までに7位まで巻き返した。琢磨は琢磨ならではのオーバーテイクを重ねたのだ。
ところが、45周目のリスタートの後にジャスティン・ウィルソンと接触。これでフロントウィングを壊してしまったのが痛かった。ピットインしてリードラップの最下位の18位まで沈むことに。
それでも諦めなかった琢磨は、14位まで挽回。しかし、今回はとことんツキがないらしく、燃料が足りないことが判明し、ゴールを目前にして給油のためにピットイン。16位でのゴールとなってしまった。
レース後、GAORAの電話取材に答える琢磨。Photo:Jack Amano(Amano e Associati) |
――序盤に7位まで上がったんですが、アクシデント、そして緊急ピットインがあって、最後には給油のピットインもして・・・・・・というレースになりました。
佐藤琢磨:今回は予選までで相当苦労をして、11番手からのスタートでした。自分のスタートはそんなに悪くなかったと思いますよ。1回目は良くて、2回目はちょっと順位を落としたけど3回目で盛り返せた。朝のウォームアップでクルマの感触はかなり良くなったので、決勝での追い上げっていうものを自分でもかなり目指していて、いいところまで行ってたんですけど、エリオ・カストロネベスとヘアピンで競り合っていて、残念ながら接触して体勢を崩して、順位を落とした。あれが悔しかったですね。
その後のスタートではジャスティン・ウィルソンとサイド・バイ・サイドになって、僕は彼を信頼してアウト側にいたんですけど、すごく寄ってこられちゃってふたりとも行き場を失って、また接触。フロントウィングにダメージを受けて緊急ピットインしなければいけなかった。あれで非常に厳しい戦いになりましたね。
その後も結構波乱含みで、順位は上がったり下がったり。最後はピットインの時に給油の計算ミスがあったみたいで、足りないというのが判明してね、ピットインしてまた順位を落としてしまった。開幕戦以上の結果を期待できた時もあったんですけど、それが残せなくて申し訳なかったです。
前半いい感じでトップグループについて行ったが
――今回は接触が多かったですね?
佐藤琢磨:ダニカ・パトリックが先頭の集団を走っていた終盤には、セバスチャン・ブルデイがすごいで勢いで突っ込んできて、弾き飛ばされた。あれも痛かったですね。何とか走り続けることはできてね、その後にライアン・ハンター-レイとはいいバトルもできたと思う。今回はコース上でのオーバーテイクも結構あった。前半は燃料もものすごくセーブしながら、いい感じでトップグループについていけてたので、非常いい状態だったんですけどね。結果が残せなくて悔しいです。
――少し改良が加えられたリスタートでしたが、実際に経験してみてどうでしたか?
佐藤琢磨:相変わらずアクシデントは多いですね。お互いのスペースを作りながらとはいいつつも、やっぱりみんなかなりアグレッシブに行くので。僕も一度順位を大きく上げたり、リスタートのたびに順位をあげるってことはできていたんですけど、ひとつちょっと歯車が噛み合わなくて前が減速した時とか、それに釣られてスピードが下がってしまうと一気に順位を落としちゃう。レースとしてはおもしろさはあるのかもしれないけど、相変わらずアクシデントは多いので、そのあたりが減らないとレースが危険になるかもしれないですね。
64周目、琢磨の集団のウイルソンとマトスがクラッシュ。Photo:INDYCAR(LAT) |
佐藤琢磨:小さかったですね。1コーナーの直後が右コーナーになるので。イン側もアウト側も、前の人の動きと自分のトラックポジションによると思いますね。
――次のロングビーチは、インが思い切り有利ですね?
佐藤琢磨:そうですよ、特にロングビーチのような、ああいうコースで密集して1コーナーに入って行くのは非常にリスクが高い。ものすごくワイドなストレートから、1コーナーを越えると一気に狭くなる。そのあたり、ドライバー全員がかなり慎重になって運転しないと、何事もなく潜り抜けることはできないでしょう。
――更なるルール改善が必要な印象ですね?
佐藤琢磨:僕らのドライビング次第だと思います。なかなかペナルティを課したり、というのは難しいですよね。前のクルマとの距離とかスピードとかっていうのを僕らなりに色々とミーティングで話をしてるんですけど。
――エリオとの接触は、立ち上がりで相手が閉めてきたように見えましたが、どう感じましたか?
佐藤琢磨:ビデオを見てみないと何ともいえないけども、本当に僕もギリッギリの状態で、あれ以上内側に入れなかった。軌跡が膨らんじゃうのでね。まぁ、2台ともが加速に入る瞬間のタイヤの接触だったので、非常に残念。
Photo:Jack Amano(Amano e Associati) |
佐藤琢磨:あったかな?
――1個、2個のゲインをしていました。
佐藤琢磨:でも、ゲインしても燃料が足りないんじゃ意味がないので……(笑)。
――少し早くホースが抜かれてしまったということだったようですが、チームとしても攻めの姿勢だったということですか?
佐藤琢磨:まぁそうですね。でも、早く抜かないで欲しいです(笑)。
――90周のレース、コーションは多かったとはいえ、佐藤琢磨選手はずーっとバトルでした。
佐藤琢磨:ウーン、なんか不必要なバトルが多くて・・・・・・・。いやぁ、本当に申し訳ないですし、悔しいですよ、すごく。あのままちゃんと走れてれば・・・・・・と。やっぱり、ジャスティンとの接触がすごく悔やまれます。エリオとのはもう仕方ない。百歩譲って、もうしょうがないとしましょう。あの後ふたりで追い上げてパックに戻れましたしね。その後のリスタートも良かった。ただ、その後でジャスティンとサイド・バイ・サイドになった時、2コーナーで2台並んでたんですけど、ワーッと3コーナーに向けて寄ってきちゃって、完全に行き場を失っちゃって、それで接触したのは非常に悔しいですね。あれがなければ2台とも緊急ピットインなんかする必要なかったんだから。
――そうできていれば、トップ5からトップ10の間では十分ゴールできていましたよね?
佐藤琢磨:だって、26番(マルコ・アンドレッティ)て僕と再スタートの時に一緒にいたクルマでしょう? タラレバをいってもしょうがないけど、あのポジション(4位)は見えていた気がします。
――次のロングビーチはストリート・レース。去年は苦戦しましたが、今年は何か秘策がありますか?
佐藤琢磨:秘策? 秘策はないです。秘策を持ってここへきたら、とんでもない方向だったのでね。まぁ、でも去年と今年のね、いいところと課題とが色々と見えてきたので、ロングビーチ再挑戦はポジティブに考えられるところもありますから、そこに期待をしたいです。
レース後にジミー・バッサーと。Photo:Jack Amano(Amano e Associati) |
最終順は下がってしまいましたが、
返信削除内容的には濃いバトルを展開してましたね。
それだけにウィルソンとの接触は本当に悔やまれます。
しかし、2時間ルールが適用されると思ったのですが、
適用されていませんでしたね。
適用されていれば、琢磨選手は3回めのストップを終えていたので
みんなが60周すぎでピットインした時点で
カナーンと1-2になるかと思ったのですが・・・・。