2011年4月10日日曜日

2011 INDYCAR 佐藤琢磨コメント12 第2戦バーバー・モータースポーツ・パーク Day2 予選「自分なりにクルマを進歩させてきたつもりなんだけど、ラップタイムが昨年から大幅に下がっている。それが何なのか?」

INDYCARシリーズ第2戦 ホンダ・インディ・グランプリ・オブ・アラバマ
Round 2 Barber Motorsports Park
Honda Indy Grand Prix of Alabama

バーバー・モータースポーツパーク
アラバマ州バーミンガム
全長:2.38マイル(=約3.83km)×90周
コースタイプ:ロード

Day2 
予選 11位(第2ステージ敗退) 1分12秒1667 トータル9周走行


昨年はファイナル進出を果たしたが
 昨年のバーバー、佐藤琢磨は参戦僅か3レース目だったというのに、予選ファイナルへの進出を果たした。同じチームでの2年目、さらに走り込みを重ねたコースということで、今年は予選トップ6はもちろん、さらに上位での戦いが琢磨には期待されていた。彼自身もそのつもりでいたことだろう。
 しかし、開幕前のテストで自らのセッティングを再考することとなったKVレーシング・テクノロジー・ロータスは、新しいセッティングをレースウィークエンドに試すことを決断。一歩後退したカタチでサーキットに入り、ライバルたちとの差を埋めるゲームを戦うこととなった。
 琢磨はセッションごとに自己ベストを更新して行った。しかし、ライバル勢のタイム短縮が大きく、琢磨の順位は走行セッションを重ねるたびに落ちて行く結果となった。それでも予選での彼は第1セグメントをクリア。第2セグメントを戦った。
 残念ながら、琢磨の2年連続ファイナル進出はならなかった。予選結果は11位。昨年よりも5グリッド後方から、しかし5位フィニッシュを実現した開幕戦セント・ピータースバーグと同じグリッドから決勝に臨むことが決まった。


Photo:Masahiko Amano

 Jack AMANO(以下——)第2セグメントまで進出した予選でした。今回支給されているレッドタイヤ(ソフト)は、去年のここでのレースで使われたものと同じと聞いていますが、どんなセッティングを施し、どのような予選となっていたのでしょうか?

佐藤琢磨:まぁでもー、ラップタイムは大幅に違いますよね、去年と。ちょっとそれがコンディションによるものなのか、どうなのかがよくわからないんですけども、かなり苦戦しました。

――第1セグメントは6位でクリア。4周しか走ってませんでした。順位はギリギリでしたが、いい感じでタイヤを温存できたってことなんですか?

佐藤琢磨:いや、あれ以上はちょっと……タイヤの性能も落ち込む一方になるし、クルマのバランスというかグリップ感もイマイチで、チームメイトも苦労していたし、ちょっとそのあたりが厳しい予選でしたね。僕ももちろん思いっきり走ったんですけど、ファイナルステージに届かなかったですね。

――第2セグメントに向けてのクルマの調整はどんなものを?

佐藤琢磨:変えました。それで本当に少しだけれどマシンは良くなりました。でも、なんか根本的な問題みたいな気がしてきてます。圧倒的なタイム差を見せつけられましたからね。困ってますね。

――去年の予選を終えた時と比べて、置かれている状況はどうでしょう?

佐藤琢磨:そうですねぇ……まぁ、去年はテストからもうちょっと手応えがあったし、クルマももっとコーナーの奥まで突っ込んで行けてたんです。それが今年は、同じようにするとクルマが滑ってしまうので、そのあたりの原因究明をテストと今週末でずっとやってきてるんですけどね。
 バランスは僕らが持っているクルマなりに取れてきていると思います。これ以上できないっていうぐらい攻め込んだんです。しかし、グリップ感というところでちょっと差が出ているんだと思います。 去年の僕の予選、セグメント2のタイムって1分10秒4とかだったんですよ。今日はそれが12秒4なんで、2秒も遅いんですよ。その原因がコンディションなのか、クルマなのか、タイヤなのか……。クルマは色々と僕らなりに進化させたつもりなんですけどね。

――今回も全員がソフトしか予選で使っていませんでした。2種類ある意味がなくなっている。ドライバーとして、このことをどう見ていますか?

佐藤琢磨:もともと予選はね、ほぼソフトタイヤで行く。非常に稀なケースで、レッドとブラックと、性能差が近い時にはチームやドライバーによって好みが分かれて、ブラック(ハード)で……ってことがありましたけど、そうですね、今シーズンのトレンドでいえば、ブラックタイヤは結構落ち込みが激しいし、グリップ感もレッドタイヤ(ソフト)に比べると全然違う。約1秒ぐらいタイムがアップするのかな、レッドだと。そういう意味で、全員レッドで行っていると思います。

――では、今後もこのトレンドが続くと見ていますか?

佐藤琢磨:そうですね。タイヤのスペックはもちろんサーキットによって変わって行くんですけど、基本的にファイアストンがそういう方針であれば、このトレンドは変わらないと思います。で、フィールドがものすごく競争が激しくなっているので、今トップ6に入っているチームでも、第1セグメントからレッドを使わざるを得ない。そうじゃないと下克上が起こる。それぐらい今のINDYCARはものすごくコンペティティブなので、本当にコンマ1秒とか、100分の5秒とかの差でグリッドが変わってきます。
 明日、ウォームアップで力強いレースできるクルマに仕上げたいですね。今回は予選に向けたマシン作りをずっとやってきて、ここにきてレッドタイヤもどういう感じかっていうのも感触もつかめましたしね、明日の朝、走行時間がすごく早くて、路面温度とかが低い状態なので、どれぐらい午後のレースにね、しっかりと照準を当てられるかわからないんですけど、少なくとも今日の課題の部分は克服したいと思ってます。

――開幕戦と同じ11位スタートとなりました。初の常設ロードコースですから、セント・ピータースバーグとはスタートも違ったものになってくると思いますが、どうでしょう?

佐藤琢磨:セント・ピータースバーグよりもアクシデントの可能性は少ないと思います。どれぐらいのポジションアップができるかもわからないけど、ここは非常に抜きづらいコースなので、そういう意味ではスタートのポジションていうのはすごく大事だし、1周目を終えたところでのポジションていうのが鍵を握ってくると思います。

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