2011年3月27日日曜日

2011 INDYCARシリーズ 解説—オーバーテイクボタンはレースごとに設定が違う

一時的にパワーアップ、追い抜きをしやすくする“ホンダボタン”
 ステアリングに装備されたボタンを押すとホンダ・インディV8の最高エンジン回転数が200rpm高められ、それによって約10馬力のパワーアップが実現される。一般的にオーバーテイクボタン、プッシュ・トゥ・パスなどと呼ばれるシステムだ。
 INDYCARシリーズはホンダ・インディV8のワンメイク状態が続いており、このシステムもホンダ・パフォーマンス・デベロップメント(HPD)が開発したものなので“ホンダボタン”という名前がつけられてもいる。コース上でのオーバーテイクが増えるようにと、2009年のケンタッキーでのレース(1.5マイル・オーバル)で使用が始められた。
Photo: INDYCAR


 ボタンを1回押すごとに何秒間のパワーアップがなされるかは、各サーキットによって設定が異なる。今回のセント・ピーターズバーグでのレースの場合、このシステムを使える回数は最大20回、1回につき12秒間のパワーアップ。連続使用はできず、1回使い終わってから10秒間はシステムは作動しない。
 このシステムが使えるのは基本的に決勝レース中のみ。ただし、正常に作動しているかどうかを確認する目的で、決勝日の朝のウォームアップ・セッションで1回だけ使用できることとなっている。
 なお、各12秒、最大20回という数字は、去年のここでのレースの時と同じ設定だ。

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